今回は、浅草エリアにある「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」についてです。
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ザ・ゲートホテル雷門 by HULICの概要
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』は、2012年8月にオープンしました、浅草・浅草寺(せんそうじ)雷門から徒歩2分のロケーションにあります。
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』は、不動産会社HULIC(ヒューリック)が手掛けた初のホテルです。2018年12月14日に2軒目のホテルとなる、『ザ・ゲートホテル東京 by HULIC』が東京日比谷エリアにオープンしました。
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ゲートホテルのコンセプトとグレード
ゲートホテルのコンセプトは「インティメント(intimate)=親しみ」 「くつろげる」 「隠れ家」です。
「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」は、下町らしい1階が食品スーパーの一見庶民的なビルの中にあります。上にあがるとアートにこだわりがあるホテルが現れるのですが、たしかに少し隠れ家っぽい雰囲気です。「浅草コンシェルジュ」と呼ばれるエリアに詳しいコンシェルジュが常駐しておりエリア情報などを提供してくれます。地域密着型ホテルです。
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』はホテルのカテゴリーでいうとビジネスホテルに入るかと思います。最近、日本ではビジネスホテルの進化が著しく、ぱっとしないシティホテルよりよっぽど快適でコストパフォーマンスがいいホテルが多く存在しますが、ここもそうですね。
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』では英国王室御用達のスランバー社製のベッドを全室で採用しています。アメニティにもこだわっているのでお部屋で過ごす時間は快適です。
ただ、ベースがやはりビジネスホテルのため、サービスは丁寧ですが、融通がきかなかったり、簡易的ではあります。インルームダイニングはなく、ダイニングでは宿泊客に優先はありません。ビジターと同様に扱われるあたりもビジネスホテルだなと感じる部分です。
ビジネスホテルならコインランドリーなどがありそうですが、『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』にはありません。大浴場もありません。チェックアウトは11時というのもビジネスホテルと同じ。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICのデザイン
INTIMATE HOTEL ホテルとデザインの新しい関係 [ 内田繁 ]
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICはデザインにこだわりがあります。日本を代表するクリエイターで東京芸術大学教授の日比野克彦さんをはじめ、インテリアデザイナーとして初の紫綬褒章を受賞した内田繁さんなどがアートワークを手掛けています。ロビーやエレベーター、また室内でユニークで美しい作品に出会えます。
引用:ザ・ゲートホテル雷門 この絵はスカイツリーです。表現が素敵!
ホテルのレセプション
設計もアートですね。13階のロビーはこのホテルの名物ですが、一面の大きな窓から浅草の街並みとスカイツリーがどーんと見えます。江戸の名残りある浅草の情景と、未来を志向していくようなホテルのデザインの対比もユニーク。
ロビーに置かれた円形のソファは前述のデザイナー内田氏の作品です。
仲見世通りの賑わい、その奥に鎮座する浅草寺、そして「東京スカイツリー」のダイナミックな姿を楽しむことができます。
また、ここはプライベートテラスがあるのが特徴です。14階は宿泊客専用スペースで、テラスとバーがあります。
お天気のよい、夕暮れ時がきれいです。昼とは違う情緒を見せる夜の浅草も素敵です。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICへのアクセス
住所:〒111-0034 東京都台東区雷門2-16-11
「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」の最寄り駅は東京メトロ銀座線浅草駅。2番出口から徒歩2分。駐車場はなし。
東京駅からタクシーで20分くらい(2000円弱)成田空港からだと車で90分(タクシー23,000円)羽田からだと40分(8,000円程) 成田空港から電車だと京成成田スカイアクセス線利用でホテルまで1時間弱です。
車の場合、首都高速6号向島線の駒形出口が最寄りです。(約5分)最寄りの駐車場は「雷門地下駐車場(区営自動車駐車場)」です。
浅草は年間2000万人以上の人が訪れる観光地で特にお正月と夏の隅田川花火の時の混雑はものすごいです。この時期は車は避けたほうが良いと思います。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICの客室
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』の客室は3階から12階に位置します。お部屋は喫煙・禁煙のオプションあり。
客室数は全136室です。部屋数が少ないため落ち着いており、サービスも行き届くよう配慮がされていて居心地が良いです。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICは24平米のツインが標準的な客室となります。部屋のグレードは以下の7つ。
グレードの高い順に「THE GATE(ザ・ゲート)」「Balcony(バルコニー)」 「Classy(クラッシー)」 「Scenic(シーニック)」 「Essential(エッセンシャル)」 「Authentic(オーセンティック)」 「Modest(モデスト)」に分かれます。
前述の24平米ツインは「Scenic(シーニック)」 「Essential(エッセンシャル)」 あたりのグレードのお部屋になります。ビジネス利用ならモデストが廉価で手軽です。
ランクの高いお部屋から詳しくみていきましょう。
THE GATE(ザ・ゲート)
「THE GATE(ザ・ゲート)」は1室だけのスペシャルスイートルームです。
広さは58平米。インテリアデザイナーの内田繁さんがデザインした客室で、客室最上階12階に位置します。テレビは52型のものが設置され、ベッドは英国スランバー社製のプレミアムタイプのベッドです。(ツイン、ベッド幅120cmのセミダブルが2台)
お部屋はシックでダークなカラーリングです。この部屋だけ壁紙が特別なものが使われています。19世紀の詩人・デザイナーのウリアム・モリスのボタニカル柄のものを採用
実はこの部屋はある実験的なメッセージが込められているのです。現代のアーティストたちの中では真っ白い壁やプロダクト(アッ◯ルや無◯良品に見られるような)を「美しい」とする傾向があります。
無駄な装飾を排除したミニマルなものばかりあふれるようになった現代で、「果たして本当に柄や装飾は悪なのか?」という故・内田繁さんのメッセージがこのお部屋にはあるのです。
前述のウイリアム・モリスの壁紙も単にデザインだけで取り入れている訳ではないと思います。
ウイリアム・モリスは19世紀に産業革命による大量生産に嫌気がさし、中世の手仕事の美しさに憧れて会社を設立し、美しい装飾の製品を数々生み出しました。(この部屋で使われているボタニカル柄の壁紙やステンドグラスが有名)
アナログとデジタル、職人の手仕事と大量生産、、といつの時代もどちらがいいかという議論がおこるのですね。
バスルームは一応ビューバスです。
ただスカイツリーは見えません。58平米なので都内のラグrジュアリーホテルのスタンダードルーム同等の広さのため、バスルームなどはシンクはひとつですし、特に広い訳ではありません。(シャワーヘッドは高級ホテルおなじみのハンスグローエ製です。ちなみにゲートホテル東京(有楽町)のほうは、全室このシャワーヘッドです。)
ホテルの名前のついたこの一番いいお部屋は一泊8万円前後。高級ホテルではないもののこだわりのある特別なスイートルームで、上記のようなメッセージも込められています。色味の強いお部屋ではありますが、仕事のインスピレーションを得たりするのにはよいかもしれません。
ちなみにデンマークのデザインの巨匠アルネ・ヤコブセン(Arne Emil Jacobsen) の「エッグチェア」がお部屋にあるのも特徴。エッグチェアは1950年代、コペンハーゲンのホテルのためにデザインされた椅子で、イームズやコルビジェの椅子などとともに世界の椅子の名品として愛されています。
引用:Design Letters x Arne Jacobsen
ホテルのロビーではよく見かけますが、お部屋にあるのは珍しいです。
Balcony(バルコニー)
「Balcony(バルコニー)」は「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」で2番目に良いお部屋です。広さは48平米。窓を開け放ち外の風を感じることができるのが特徴。キングとツインのお部屋があります。(キングは200cm幅)
お部屋は3階低層階に位置すること、またスカイツリーは見ないので注意したいところ。大きなデスクがあるので書き物や仕事もしやすく、窓を開け放つことができるので、気分転換になります。長期滞在におすすめ。
Classy(クラッシー)
37平米のClassyは東京スカイツリーが見える客室です。10-12階の高層階に位置します。このホテルの魅力を余すところなく堪能するなら、このお部屋タイプがおすすめです。
キング、ツイン、トリプルルームがあり、ファミリーでの滞在ならこちらが便利。 バスルームは洗い場付きなので、お年寄りや小さいお子さんがいても使いやすいです。
バスルームはビューバス。窓は小さいですが、お風呂からスカイツリーを眺めることができます。
このお部屋はデートや記念日に特に選びたいお部屋ですね。がんばらなくても窓からの景色やアートなエレメントがムードをあげてくれます。
広さもこのホテルの中間よりちょっと広めで、個性的なアートワークのインパクトもちょうどいい感じ。なにかと重宝するお部屋タイプだと思います。
Scenic(シーニック)
Scenic(シーニック)は4-11階コーナールームにあたるお部屋タイプ。”scenic”は「眺めが良い」という意味。角なので落ち着き、2方向の眺望を楽しめるのが特徴です。東京スカイツリーは見えるお部屋と見えないお部屋があります。
広さは32平米でほぼ上記Classyと同じです。客室タイプはツインのみ。今はどのホテルもツインのお部屋を増やす傾向がありますが、ツインは一番使いやすいです。
Scenic(シーニック)のお部屋は4階から11階と多層階にあるので、どの階になるかで眺望も差が出てきます。
Essential(エッセンシャル)
こちらはホテル標準のお部屋。24平米で Scenic(シーニック)同様4〜11階と多層階にまたがる位置にお部屋があるため、眺望に当たり外れがあります。
ダブル、ツイン、ハリウッドツイン、トリプル、ユニバーサルツインとバリエーションも豊富です。とくに特徴はなくシンプルなお部屋。
Aucentic(オーセンティック)
Aucentic(オーセンティック)もスタンダードな24平米のお部屋で、4〜12階に位置します。オーセンティックはすべてセミダブルベッドを2台つけたハリウッドツインタイプの客室です。
部屋のアートワークは比較的ポップで明るい印象。このランクになるとビジネスホテルのいいお部屋クラスの客室です。
Modest(モデスト)
Modest(モデスト)はザ・ゲートホテル雷門 by HULICの簡易的なお部屋です。広さ15〜19平米で、バスタブはなくシャワーブースのみ。 ただベッドは大きめ(140㎝のダブルベッド1台)で、広めのデスクがあるのでビジネス利用に重宝します。
(二人利用も可能)モデストの客室は4ー12階に位置します
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICのバスアメニティ
女性は特に気になるホテルのアメニティですが、ゲートホテル は日本製の「ゼミド」を採用しています。
引用:ゼミド 日本公式
ハーブ系のナチュラルコスメで紅茶の香りのアメニティです。リラックスできる香りで使い心地もマイルドです。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICの部屋の選び方
ホテルステイを経験として楽しむなら、The Gate、Balcony、Classyがおすすめ。それ以外のお部屋は、コストは抑えられるものの、このホテルの長所を楽しみきれないので、結局ただ「泊まったことある。」で終わるかと思います。
記念日ならClassyがおすすめです。コーナールームのScenicもよいですが、ベッドはツインのみ。Classyは高層階ですが、Scenicは4階から11階で位置により眺望も異なることも気にしたいですね。ラグジュアリーホテルに泊まり慣れている人はClassy、ホテルにあまり泊まり慣れていない方はScenicのほうが満足度は高いと思います。
なおバスローブがはじめから用意されるのはTHE GATE, Balcony, Classyのみ。小さなことかもしれませんが、バスローブがあるとやっぱりゆっくりリラックスできるので満足度も上がるかと思います。
高級ホテルならバスローブの用意のないお部屋でも頼めば用意してくれるところがほとんどですが、リクエストしてみても良いと思います。
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICのレストラン
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICのレストランはロビーフロアと同じ13階にあります。日本を代表するアーティスト・日比野克彦さんがその場のインスピレーションで描き上げたアートがとても素敵。
お料理はフレンチベースの西洋料理です。シティホテルのオールデイダイニング同様、シーンを選ばず利用できるのが嬉しいです。肉や魚の一品料理やカレーといった軽食、ボリュームが欲しいならサーロインステーキなど”それなりものでお腹を満たしたい”時に便利。宿泊客は24時間利用可能です。
大きな窓から見えるスカイツリーやホテルの静かな空間は気持ちがよく、ごちゃごちゃした下町を離れきれいなところで食事をしたい時には重宝するレストラン。一休レストランなどのプランを利用しうまく活用したいです。
アフォファード雷おこし添え 引用ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC
小麦粉を使わないホテル特製カレーは持ち帰り用にレトルトも販売されています。
ただグルメとして楽しむなら街に出たほうが断然満足のいく食事ができます。
R レストラン&バー (アール) – 浅草/ビストロ [食べログ]
営業時間:6:30~24:00
レストラン予約時間:11:30~20:00
分煙(~11:00までは完全禁煙)
ランチセット1800円〜 ディナーコース7,000円〜
B bar
14階は宿泊客専用フロアです。ここにB barがあります。席数11席のこぢんまりとしたバーはプライベート感があります。東京スカイツリーの幻想的なライティングを眺めながらお酒をゆっくり楽しむことができます。
営業時間:18:00 ~ 24:00
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICの朝食
エッグベネディクト 引用【楽天トラベル】
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICは、朝食が名物です。楽天の朝ごはんフェスティバル上位入賞常連です。デニッシュを使ったフレンチトースト、エッグベネディクト、イングリッシュマフィンの代わりにライスを使ったライスベネディクトで受賞しています。宿泊せず朝食だけもOKなので混む時は本当に混みます。
最も混雑するのは週末の8〜9時頃。この時間は避けたいところです。
フレッシュなお野菜やしぼりたてのオレンジジュースも
引用【楽天トラベル】
朝食は宿泊客の優先はなく「来た人順」なのが残念。こういう部分が、高級ホテルと異なります。スイートに泊まっても同等に扱われるので注意しましょう。朝食は和食はありません。予約も不可。室内44席、テラスもありますが、今の時期は室内のみです。
朝食:6:30 a.m. – 10:00 a.m.(L.O.)
料金 宿泊客2,160円 ゲスト2,376円(2018年12月現在)
ザ・ゲートホテル雷門 by HULICのまとめ
『ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC』は、浅草駅からほど近く観光・ビジネスに大変使いやすいホテルです。
東京スカイツリーへはホテルから電車を利用で20分未満でアクセスできます。ただ、徒歩でスカイツリーまで行ってみるのが個人的におすすめです。
ホテルを出て、仲見世通りを通し、浅草寺を越して、スカイツリーまで2キロ弱。道すがら、老舗から新しいお店などもどんどん増えているので楽しいです。
有楽町に「ゲートホテル 東京」が開業し、こちらもお得なプランなどが登場し、切磋琢磨でこちらもサービスやアメニティ等の向上など期待できるので注目しておいて損はないかと思います。
予約・空室検索
ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC
東京都台東区雷門2-16-11
最寄駅
地下鉄メトロ 浅草駅