今回は三重県志摩市賢島にある志摩観光ホテル ザ ベイスイート についてです。ここは伊勢志摩を代表するホテルのひとつ。都ホテル&リゾーツに属します。開業は1951年と歴史は長く、昭和天皇をはじめ数々の賓客を迎えて来た「伊勢の迎賓館」ともいえる高級ホテルです。
同敷地内の「志摩観光ホテル ザ クラシック」についてはこちらの記事をご覧ください。
志摩観光ホテルの概要
志摩観光ホテルは美しい景観を持つ英虞湾(あごわん)を望む高台に位置します。今も皇族の方々が三重を訪れる際はここを利用され、宮内庁御用達ホテルとしても知られています。2016年の伊勢志摩サミットの会場にもなりました。
また「白い巨塔」などの作者で知られる山崎豊子さんが贔屓(ひいき)するホテルとしても有名です。
デビュー当時から新作を執筆する際には必ずこのホテルに滞在していたのだそうです。テレビドラマ「華麗なる一族」もこのホテルが舞台となりました。
「クラシック」と「ベイスイート」について
志摩観光ホテルは、昭和を代表する建築家・村野藤吾氏が設計した「クラシック」、全客室がスイートの「ザ ベイスイート」、開業当時の面影を残す旧館の「ザ クラブ」があります。
「クラシック」は1969年に開業し、2016年の伊勢志摩サミット終了後にリニューアルオープンしました。お部屋はスイート11室を含む全114室です。地上6階建てです。
志摩観光ホテル クラシックの外観
「ザ ベイスイート」は2008年に開業。ロケーションを最大限満喫できるように設計されたお部屋はすべてスイートルームです。
ザ ベイスイートの外観
ベイスイートの客室は、モダンなインテリアですが、あくまでもナチュラルで、老舗ホテルの風格を感じる上品なお部屋です。2009年にはグッドデザイン賞も受賞しています。
ベイスイートとクラシックは徒歩5分ほどの距離があります。行き来はホテル専用車で送迎をしてくれます。(クラシック宿泊者もベイスイートへ送迎してくれます。)
ベイスイートには大浴場があるのですがこちらはベイスイート宿泊者専用です。クラシック内にはプールやジムがありますが、こちらはクラシック、ベイスイートどちらの宿泊者も無料で利用できます。
ベイスイートはやはりデラックス感があります。パジャマはベイスイートはオリジナルのものが用意されているなど、アメニティにも特別感があります。
ザ・クラブについて
ザ クラブの光壁
「ザ クラブ」は2006年ごろまで宿泊施設として利用されていた建物です。現在はレストランなどが入るパブリックスペースとして用いられています。
この旧館は戦後日本初の純洋式リゾートホテルとして開業し、開業当時は真珠の買い付けのために訪れる外国人バイヤーが多く宿泊していました。
ホテルのロケーション
ホテルの前にある英虞湾は日本を代表するリアス式海岸が見られ、真珠の養殖でも有名です。このホテルは高台の上にあるので、絵葉書のような美しい景観を楽しめます。
このあたりは志摩観光ホテルザベイスイート以外にも高級リゾートは多く、アマンの日本二つ目のホテル「アマネム」やフレンチで有名なひらまつが手がけたホテル「THE HIRAMATSU HOTELS&RESORTS 賢島」もこのそばにあります。
このあたりはゴルフとともに滞在を楽しむ方も多いです。
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志摩観光ホテル ザ ベイスイートへのアクセス
【電車の場合】
志摩観光ホテル ザ ベイスイートへは東京から約4時間です。
新幹線のぞみ(1時間40分)〜名古屋で近鉄特急に乗り換え(約2時間)〜賢島(かしこじま)
大阪から約2時間20分 大阪(上本町)から近鉄特急〜賢島 (トータル)
博多から約5時間 新幹線のぞみ(2時間50分)〜京都から近鉄特急(約2時間50分)〜賢島
賢島の駅からホテルまでは迎えに来てくれるので到着時間をあらかじめ連絡しましょう。
【車の場合】
東京から賢島まで車だと約7時間ほどかかります。
①東京・・東名高速(約4時間)〜豊田JCT・・伊勢湾岸自動車道(約40分)〜四日市JCT・・東名阪・伊勢自動車道(約1時間10分)〜伊勢西I.C・・伊勢道路(約40分)〜賢島
②東京・・東名高速(約4時間10分)〜名古屋I.C・・東名阪・伊勢自動車道(約2時間)〜伊勢西I.C・・伊勢道路(約40分)〜賢島
名古屋、京都、大阪からの所要時間は3時間弱です。
名古屋・・東名阪・伊勢自動車道(約2時間)〜伊勢西I.C・・伊勢道路(約40分)〜賢島
大阪・・名阪国道(1時間30分)〜関・・伊勢自動車道(約40分)〜伊勢西I.C・・伊勢道路(約40分)〜賢島
京都・・名神(約10分)〜草津JCT・・新名神高速(約40分)〜亀山JCT・・東名阪・伊勢自動車道(約1時間〜伊勢西I.C・・伊勢道路(約40分)〜賢島
【飛行機の場合】
「中部国際空港セントレア」からアクセスします。空港から約2時間半
名鉄(約28分)〜名古屋・・近鉄特急(約2時間)〜賢島
志摩観光ホテル ザ・ベイスイートの客室
志摩観光ホテル ザ ベイスイートは全50室です。全室スイートルームで標準でも100㎡と広々としています。
ゲストルームやバスルームからは伊勢志摩国立公園の木々の緑や英虞湾を望み、非日常感たっぷりです。
スーペリアスイート ツイン(90平米)は宿泊しやすいスタンダードなお部屋。
スーペリアツインは1〜4階に、キングは3階に位置します。インターネットは全室無料、お部屋タイプによって禁煙喫煙があり、スーペリアは喫煙室もあります。
客室はモダンながらも日本のホテルらしい上品な雰囲気。
すべての客室はバルコニー付きでオーシャンビューです。バルコニーに出ると小鳥のさえずりも聞こえてきます。頬にあたる潮風もとても気持ちがいいです。
USEN(有線)チューナー、ブルーレイプレーヤー、大型ハイビジョンテレビ2台、YAMAHAサラウンドシステム、コンパクトオーディオが全室に設置されています。
ベイスイートのバスルームは全室バストイレ別、バスルームは洗い場付きでゆったりしています。バスタブに身を浸しながらも外の景色を楽しめます。
FUTONスイート(90平米)は名前の通りお布団タイプのスイート。3名での宿泊にも適しています。
邸宅のようにくつろげるFUTONスイート。ベッドの高さがないので広々としていて旅館のような趣ある雰囲気。落ち着きます。
もちろんビューバスの洗い場付きバスでお風呂は快適です。ベッドが布団に変わるだけで、スーペリアスイートと設備などは変わりません。
コーナースイート ツイン(100平米)は、2面の大きな窓から眺望を楽しめる贅沢なお部屋です。
アルコのランプが素敵。夜はこの下で読書を楽しむのも優雅です。
ベッドルームのデザインは全室同じようなイメージです。
ベッドはマンダリンオリエンタル東京などでも採用されている米・シーリー社のものを導入しています。
シーリーのマットレスは、どんな体型にもフィットする適度なホールド感があり個人的にも好みです。とても気持ちがよいです。なお別館の「志摩観光ホテル クラシック」はシモンズベッドです。
枕は、そばがら・羽根・五層ユニットピローから好みのものを選べます。
ザ ベイスイートのバスルームは大きな窓が開放的で気持ちがいいです。洗面台はダブルシンクでゆったりしています。
ベイスイートのバスアメニティは国内初「クラランス」を採用しています。館内にあるエステ施設もクラランスのスパが入っています。
クラランスはフランスのブランドで、植物成分を使用したプロダクトが特徴。テクスチャーが気持ちよく、特にボディケアアイテムが豊富です。
わたしも自宅でシャワージェルとクリームやオイルを使っています。クラランスのアメニティは日本のホテルではなかなかお目にかかれないので貴重です。
ザベイスイートではクラランスのバスアメニティを女性用、男性用とそれぞれ用意しています。
女性用は、クレンジングミルク、ローション、保湿クリームマスク、洗顔フォーム、ボディ用ジェル、保湿美容液が用意されています。
男性用には保湿ジェルと洗顔フォームを用意。
バスルームには、クラランスのボディーシャンプーなども揃っています。
ザ ベイスイートおすすめの客室は、スパスイート デラックス ツイン(120平米)です。
ホテルのスパ「eau SPA by CLARINS」のトリートメントを満喫できる贅沢なスイートルームです。スパスイートはスパのある2階に位置します。
スパ専用のベッドをお部屋に入れてトリートメントを受けることができます。(別途スパトリートメントの予約は必要です。) なおトリートメントを受けなくても宿泊は可能です。
スパスイートのお風呂だけはジェットバス付きなのです。もちろんバスルームはガラス張りで目の前には英虞湾の絶景が広がります。120平米のスパスイートで一泊70,000円程度から宿泊できるのは嬉しいです。
スパスイートデラックスツインは120平米ですが、小ぶりのスパスイート(100平米)もあります。
ザ・ベイスイートのスパ・大浴場
1階にはザ ベイスイート宿泊者専用の大浴場があります。パブリックスペースを通らずに、2階から階段を降りてアクセスできます。
男性のエリアにはドライサウナが、女性用はドライサウナと、体が芯から温まるテピタリウムを併設しています。テピタリウムとは微温浴室のこと。古代ローマのスパで入浴前の準備をする部屋として用いられていたものです。暖かいスペースです。
なお、大浴場は温泉ではありません。室内風呂のみ男女別でひとつづつあります。
営業時間 7:00~11:00/14:00~23:00
eau SPA by CLARINS
志摩観光ホテルのスパはザベイスイート2階にあります。リゾートホテルでは日本初のクラランスのトリートメントを受けることができるスパ施設です。
スパの名前の「eau」はフランス語で水を意味します。 SPA(スパ)とはラテン語のSanitas Per Aquas “水からの癒し”に由来があるのだそう。
eau SPA by Clarinsでは、「水」をコンセプトに、全ての生命力の母である水のエネルギーを受け、心身の疲労を解き放ち、体と心のバランスを取り戻していくスパジャーニーを体験できます。
器具などは一切使用せず、熟練セラピストのオールハンドのトリートメントを受けることができます。もちろん使用するのはクラランス製品です。
スパトリートメント前には、ミネラルやアミノ酸が豊富な「パールドリンク」を頂き体の中もケアします。クラランスのケアだけでなく、伊勢らしさも感じるスパです。
トリートメントは男性も利用可能です。同時に二人で受けられるのでカップルや親子、お友達とトリートメントを受けるのも素敵ですね。
3日前までに90分以上のトリートメントを予約するとクラランスのトラベルセットなどをもらえることもあるので早めの予約がおすすめです。
スパ 営業時間 14:30~ 最終受付 21:30
ザ・ベイスイートのその他施設
ザベイスイートにはパブリックスペースも多く用意されています。最上階にある「ゲストラウンジ」 ではソフトドリンクやスイーツを終日フリーで頂くことができます。目の前にはパノラミックな英虞湾が広がり、優雅なひとときを過ごせます。
最上階には屋上庭園もあります。G7伊勢志摩サミットで首脳たちも眺めた英虞湾の景色です。ここからはリアス式海岸を見渡せるほどの大パノラマを楽しめます。
人工的に作られた庭園ですが、在来種の草花のみを植えている点が素敵。環境にも配慮しています。ちょっと散歩するのにも最適です。
「G7伊勢志摩サミット2016」の際に首脳が記念撮影した「サミットフォトポイント」もあるので記念写真を撮影してみても良いのではないでしょうか。
今回は志摩観光ホテル ザ ベイスイートについてでした。歴史あるホテルが現代人にフィットした設備とサービスを、と考えて生まれた「ザ ベイスイート」。
ホテルの伝統を引きつつぎながらも、機能性と快適性を高めた居心地のよいお部屋が特徴です。
個人的にはスパスイートがおすすめです。豊かな文化と豊富な資源に恵まれた賢島とフランスの特色あるブランドのクラランスのスパエクスペリエンスのフィーリングがぴったり。大浴場、スパ、お部屋をラインで使えるので、行き来して完全脱力して過ごすのもおすすめ。
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ザ ベイスイート
志摩観光ホテル
三重県志摩市阿児町神明731
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近鉄賢島駅
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